平成30年度石川県公立高校入試の出題内容を徹底的に分析していきます。本日は「数学編」です。
一次関数と規則性が融合した問題が出題
平成30年度 石川県公立高校入試「数学」は例年通り大問ベースで7問の出題となっております。また平成29年度入試から、これまでの[1]の小問の一部扱いから大問扱いへと昇格した「確率」が、今年も大問扱いで出題されています。それでは早速出題内容について詳しく見ていきましょう。
[1] 小問集合
例年通りの小問集合です。ここ最近は、一番最後で説明記述を求められていましたが今年は説明記述が省かれています。そうそうこれでいいんですよ。[1]は点を取らせる問題ですが、下手な記述など入れる必要なし。ここで点数をガッチリと稼いでいきましょう。
(1)
ア 正負の数の加減計算
イ 正負の四則混合計算
ウ 単項式の乗除計算
エ 多項式の加減計算(分数)
オ 平方根の計算(有理化含む)
(2) 二次方程式の計算
(3) 求角度(外角の和)
(4) 二次関数の変化の割合
(5) ヒストグラム
[2] 確率
二年連続で大問扱いと絶賛昇格中の「確率」。来年は果たしてどうなることやら?
(1) これはプレゼント問題。問題文で示された通りに移動させれば答えが分かります。これで確実に3点をゲットしましょう。
(2) 絶対値が3になる場合、絶対値が0になる場合をそれぞれ求めて記述すれば良いので、(判断した理由)欄の記述はそれほど難しくないでしょう。問題はその前段階の絶対値3、0それぞれを求めることができるかです。
[3] 一次関数と規則性の融合問題
給排水系の一次関数の応用問題で、この問題についてはそこまで目新しいものはありませんが、(3)が規則性の問題となっています。これまで規則性の問題は毎年のように出題されていたのですが、昨年「確率」の大問扱い昇格に伴い姿を消しました。しかし今年大問ではないものの小問として静かに復活といったところでしょうか。問題自体は「等差数列」のよくある問題なので、知ってる人は楽勝です。
(1) グラフの傾きに注目すればすぐわかる楽勝問題。
(2) 給排水系の問題ではよくあるパターンの問題
(3) 等差数列のn番目の式を求める問題
[4] 連立方程式
石川県の公立高校入試の場合、割合がらみか速さがらみの連立方程式が出題されることが多いので解けるか解けないかは別として、対策は自体はすやすいと思っています。今年の問題は、イラスト(円グラフ)を読み取り、本来文章で与えられる割合の情報を読み取る一手間が必要な問題となっています。
が、読み取ること自体は小学生でもできるレベルなので、要するに式がたてれるかどうかが勝負です。
むしろ、こんなイラストを読み取るなどというワンクッションが必要だったのかは甚だ疑問です。
[5] 作図
②の条件は誰でも作図できるのですが、①、③がスムーズにできるかどうかによって作図できたかどうか、結果が変わってきたのではないでしょうか。意外と①の条件で?となった人も少なくなかったようです。
[6]以降は図形問題です。図形問題は深追い厳禁です。できる問題・できそうな問題のみ解いて、無理そうなら捨てて、これまで解いてきた問題が間違ってないかの見直しを徹底しましょう。仮に図形問題全部不正解でも失点は28点。残り全部正解していれば72点。ほぼ全ての公立狙えます(笑
[6] 平面図形
先ほど、図形問題は深追い禁止と言っていますが、(1)落とすとかはありえません。
(1) 三平方の定理(二等辺三角形の性質)
(2) 求角問題
(3) 証明問題
(3)の証明問題はよくあるパターンとはいえ、(2)含めてできなかった人も少なくなかったはずです。
[7] 空間図形
これまた(1)は落とすとかありえません!! ねじれの位置を答えさす問題ならまだしも、垂直な辺を答えろなどという問題は超簡単。
(1) 辺と面の位置関係に関する問題
(2)も実は簡単。与えられた図の矢印がヒントになっていて、四分円を底面とした柱体の体積を求めればOK。
(3) は捨て問。
今年はいつも難しい図形問題で今までにないプレゼント問題が奮発気味でしたので昨年よりも得点しやすかったのではないかと思います。
果たしてこの傾向は来年も続くのでしょうか!?