私立高校の結果で不安になったとき、知っておいてほしいこと
毎年この時期になると、
私立高校の入試結果が出そろい、それを受けてさまざまな情報が発信され始めます。
「この点数なら公立の◯◯高校は大丈夫」
「この結果だと志望校は厳しいかもしれない」
こうした情報を目にして、不安になる保護者や生徒がいるのは、決して特別なことではありません。
むしろ、自然な反応だと思います。
だからこそ、あらかじめお伝えしておきたいことがあります。
私立入試の結果=公立入試の結果、ではありません
まず大前提として、
私立高校入試と公立高校入試は、別の試験です。
出題形式、試験時間、求められる力、対策のされ方、どれを取っても、同じものではありません。
私立高校の入試は、比較的、
・短時間での処理力
・問題形式への慣れ
・対策の完成度
が点数に反映されやすい試験です。
一方、公立高校入試では、
・長文読解
・条件整理
・思考の持続力
・記述や理由説明
といった、より総合的な学力が問われます。
つまり、同じ「点数」でも、測っているものが違うということを、まず知っておく必要があります。
なぜこの時期に「合否を断定する情報」が増えるのか
毎年、私立高校の結果が出た直後から、公立高校の合格可能性を断定的に語る情報が増えていきます。
それは、この時期が、生徒・保護者にとって最も不安が大きくなる時期だからです。
私立が終わり、いよいよ本番の公立に向けて学習に取り組むこの時期に、分かりやすい基準や断定的な言葉は、強い影響力を持ちます。
ただし、ここには注意が必要です。
それらの多くは、結果をあとから整理して、もっともらしく見せているだけというケースが少なくないということです。
予測というより、後づけの説明です。
不安に寄り添うことと、不安を煽ることは違います
受験に不安はつきものです。
だからこそ、教育に関わる立場には、慎重さが求められます。
私立と公立の入試内容の違いを説明しないまま、点数だけを根拠に「厳しい」「大丈夫」と断定する。
これは、不安に寄り添っているようでいて、実際には不安を増幅させてしまうことをしていると言えます。
本来必要なのは、
・なぜその点数になったのか
・どこで失点したのか
・公立入試に向けて、何を修正すべきか
という冷静な整理です。
私立入試の結果は「判断材料」ではなく「振り返り材料」
私立高校の結果を見るときに大切なのは、私立の結果を踏まえて、公立高校の合否を予測することではありません。
・問題のどのタイプで失点したのか
・時間配分はどうだったか
・初見の問題にどう対応したか
こうした点を振り返り、公立入試に向けて学習を調整するための材料として使うこと。
それが、私立入試の正しい位置づけだと、私たちは考えています。
なぜ私たちは「塾」ではなく「学習サークル」と名乗っているのか
ここで、少し私たち自身の話をさせてください。
私たちは、あえて「塾」ではなく、学習サークルという名前を使っています。
それは、ザワナビが、不安を与えて引っ張る場所ではなく、生徒自身が納得して学びに向かう場でありたいという思いからです。
受験において不安をゼロにすることはできません。
でも、不安を必要以上に大きくすることは、避けられる。
私たちは、不安を煽る情報よりも、冷静に考えるための視点を提供したいと考えています。
最後に
これからしばらくの間、私立入試の結果をもとにした、さまざまな情報が目に入ってくると思います。
そのときは、ぜひ一度立ち止まって、
・その情報は、何を根拠にしているのか
・本当に自分の子どもに当てはまるのか
・不安を増やしていないか
を考えてみてください。
受験は、数字だけで決まるものではありません。
そして、学びは、不安で縛られるものでもありません。
私たちはこれからも、
「安心させるための断定」ではなく、「納得して前に進むための説明」を大切にしていきます。