誌上授業?! 等差数列をしっかりと学習していないすべての受験生の皆様へ
先日の記事で、公立高校入試数学の問題の「規則性」を取り上げました。そしてこの規則性の問題の大半は、「等差数列」と呼ばれるものの公式を使えば、比較的簡単に解くことができることを指摘しました。ところが、、よくよく考えると、等差数列は高校生で学習する内容となっているため、ご存知でない方もいるんですね。中学受験でも頻出なので、中学生ともなれば、すぐ理解することができると思います。というわけで、本日は初?!WEBマガジン・ザワナビが「等差数列」を解説しちゃいます!!
そもそも等差数列って?!
等差数列とはその名の通り、「等しい差の数の列」です(笑
たとえばどういのかというと、
1, 5, 9, 13, 17, 21,…
2, 5, 8, 11, 14, 17,…
こういったものです。それぞれ後ろから前を引くと、同じ差になっていることに気づきますか?
上の数列であれば、後ろから前を引くと必ず「4」になっています。下の数列であれば、後ろから前を引くと必ず「3」になっています。こういうのが、等差数列というものです。この等差数列はとても面白い構造になっているのです。下の表をご覧ください。
これは、先ほどの下の数列です。すでに確認したように、後ろから前を引くと「3」になっています。これを次のように見てみます。
1番目の数 2
2番目の数 2+3=2+3×1
3番目の数 2+3+3=2+3×2
4番目の数 2+3+3+3=2+3×3
5番目の数 2+3+3+3+3=2+3×4
何か気づくことがありますか?これに気づけると、ゴールはもう目の前です。特に2番目以降をよく見てみましょう。一番右の式の形が似ていますよね?
2+3×[_]
って形になっていますよね。そして面白いことに[_]の部分は、2番目の数であれば1、3番目の数であれば2、4番目の数であれば3、5番目の数であれば4になっているのです。規則わかりました?
そうです。( )番目の( )の数字より1小さい数を3にかけてるんですね。で、そのかけたものを2(数列の一番先頭の数に足しているのです)。
この仕組みがわかると、例えば、21番目の数を求めなさい!といわれたら、
2+3×20 (←21より1小さい数をかけている)
=62
といったように計算で求めることができますね。
実は等差数列というのは、このような構造になっているのです。これは何番目の数を求める時でも同じです。ということで、何番目でもOKなように、N番目を求めるとして、等差数列の公式を自分で導いてみましょう。
等差数列の先頭の数(=はじめの数)、後ろから前を引いた時の数(=きまった数)とすると、N番目の数は、
N番目の数=はじめの数+きまった数×(Nー1)
で求めることがでできることがわかります。
これを公式として「覚えなさい!」などとは絶対言いません。公式っていうのは、覚えるものではなく理解するものです。そうすれば、仮に忘れてしまっても、自分で導くことができますからね。
ということで、初の試み。誌上授業でした。
等差数列知らなかった人が「わかった」となってくれれば幸いです。