中学生の成績不振の原因とは!?
読者の方からお寄せいただいた質問に、受験のプロがズバリ回答する「教えてぎし先生」。
今回は「中学生の成績不振の原因は何なのか!?」というテーマについて、ぎし先生に解説をしてもらおうと思います。
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ズバリ!! 中学生の成績不振の原因は!?
ザワナビ:ということで、ぎし先生、「中学生の成績不振の原因について」解説をお願いします。
ぎし先生:
はい。まず成績不振と言っても、ある程度の点数が毎回取れているけども、あと一歩伸び切らないという意味の「成績不振」も考えられますが、ここでは単純に点数が悪いという意味での「成績不振」の原因を解説していこうと思います。
まず結論から申し上げると、このようなケースの場合、原因はほぼ間違いなく「勉強量不足」だと思います。
実際に現場を見てきた経験からも、これは明らかかなと思います。
成績が良い子と悪い子では、そもそもやっている勉強量が違いすぎます。
この違いが生まれる原因の一つが「あたり前度」の違い。
成績が悪い子が、「今日はこれだけ勉強しました!!」と話してくる勉強量は、成績が良い子が当たり前にやっていることで、「え!?たったそれだけで勉強終わりなの?」と感じる内容です。
よく「勉強をやっていないわけではないのに、成績がよくないんです」というご相談を受けますが、その大半は「勉強をやっている」と思っているだけで、そもそも全然やっている量が少ないから成績が良くないというだけというケースが多いです。
ザワナビ:なるほど。ではその「当たり前度」の違いが生まれる原因は何なのでしょうか?
ぎし先生:
環境と勉強をすることへの動機付けのなさ、この2つが主な原因のように思います。
環境は本当に大事で、単純な例をあげるとするなら、毎日問題集10Pするのが当たり前の環境に属せば、自分もそれをするのが当たり前になっていきますが、毎日問題集1Pするのが当たり前の環境に属していれば、1Pやれば勉強やった!!!ということなり、あと9Pをしようという風にはなりませんよね。
また勉強する意味がよく分かっていないので、現状を変えよう・変えないといけないという気持ちがないことも「当たり前度」が低くなる原因かと思います。
ザワナビ:どうすればこの「当たり前」度を引き上げることができるのでしょうか?
ぎし先生:
環境を変えることです。成績優秀な子が自分の横で黙々と勉強している、その姿から刺激を受けることで、少しずつ自分の「当たり前」度を引き上げることができるのではないかと思います。
そういう意味では、塾に通うことも1つの方法だと思います。
ザワナビ:その他に成績不振の原因として考えられることはありますか?
ぎし先生:
勉強のやり方に関連することですが、自分がやるべきレベルの問題演習に取り組めていないというのも成績不振の原因、特に「勉強やっているのに成績が悪い」原因の1つと考えられます。
例えば、平均点が取れていない生徒が取り組むべきは、基礎問題です。
ところが学校からの課題で、ワークの基礎問題〜応用問題まで一通りやるよう指示されます。
この子にとって、標準問題や応用問題などは、今解けない問題なので、やる意味がないのですが、取り組むように指示される。
取り組む以上、ある程度時間は取られる。
仮に、基礎+標準+応用にそれぞれ20分かけ1時間勉強したとしても、本来この子が取り組むべきレベルの問題演習はたった20分しかしていないことになります。しかし、周り、さらには本人も1時間勉強したという認識を持ちます。
これが「やっているのに成績が悪い」原因です。
本来であれば、この子は、標準、応用などに取り組まず、基礎問題をみっちり1時間演習すべきなのです。
中学生の成績アップには、自分の成績に合った難易度の問題からコツコツ問題量を消化し練習を繰り返すことが必要です。
残念ながら、このような勉強をしていては、成績アップは難しいでしょう。
学校の課題は全体最適化されたものであり、個別最適化されたものではないということを肝に銘じておくべきです。
中学生は高校受験で内申書の評価が影響するということもあり、提出物などをしっかり出すことが必要以上に求められますが、本当に成績を上げたいのであれば、ある程度手を抜くこと、勉強に強弱をつけることが大切です。
ザワナビ:なるほど。本日もありがとうございました。