全国学力調査 中学【数学】分析②
昨日、一昨日と、先日行われた全国学力調査2016の出題内容を詳しくチェックしていく記事をアップしました。本当は昨日で中学数学を終わらせる予定だったのですが、思っていた以上に長い記事になってしまいましたので、本日はその続きを。中学数学の問題B、主として「活用」に関する問題の出題内容をチェックしていこうと思います。
ぜひ保護者の方も問題に取り組んでみてください!
問題Aは問題数が多かったのですが、問題Bは厳選されています。一問一問じっくりと考えていく必要があります。
それでは今回出題された問題を見ていきましょう。
ドッジボール大会の計画を立てる場面を題材に、1試合の時間が何分になるかを求めたり、1試合の時間を10分とることができるかどうかを、方程式を解くことにより判断する問題が出題されています。この問題では、
与えられた情報を読み
- 必要な情報を適切に選択し判断できるか
- 数学的な結果を事象に即して解釈できるか
- 事柄成り立つ理由を数学的な表現を用いて説明できるか
といった力が求められています。
xとyの間の関係について、条件が不足している問題を考える場面せっっていとなっています。この問題では、
- 与えられている条件をもとに、数量関係を的確にとらえることができるか
- 加えるべき条件を判断し、それが適している理由を説明することができるか
が問われています。
2つの車、A車とB車について、それぞれの車の使用年数に応じた総費用を比べる場面で、B車の使用年数と総費用の関係をふグラフにした図が与えられ、そのグラフの傾きが何を意味しているかなどを考える問題や、A車とB車の総費用が等しくなる使用年数を説明する問題が出題されています。この問題では、
- 必要な情報を適切に選択・判断すること
- 数学的な結果を事象に即して解釈すること
- 問題解決の方法を数学的に説明すること
以上3つの力が問われています。
平行四辺形の性質や三角形の性質を利用して、2つの線分の長さが等しくなることを証明する場面が取り上げられ、実際に証明を書いたり、新たな条件が付加された中で、新たな事柄を見出し、それを説明する問題が出題されました。この問題では、
- 筋道を立てて考え、証明すること
- 発展的に勧化、新たに見出した事柄を説明すること
この2つの力が問われる問題となっています。
資料やグラフなどを適切に読み取り、それらをもとに判断の理由を説明する際、ヒストグラムなどのグラフや代表値を用いて傾向を捉える必要があります。この問題では、ボウリング場の貸出用の靴を買い換える場面を取り上げ、与えられた行動が間違っていることを、資料を読み取り説明する問題や、相対度数を求める(式のみ)問題が出題されています。この問題で問われている力は、
- 必要な情報を適切に選択し、判断すること
- 資料の傾向を的確に捉えること
- 事象を数学的に解釈し、その根拠を数学的な表現を用いて説明すること
となります。
数当てゲームについて文字式を用いて考える場面を取り上げ、与えられた手順の振り返りの説明や、手順を一部変更して、新たな数当てゲームを作るといった内容の問題となっています。
この問題で問われている力は、
- 問題解決の方法を数学的に説明すること
- 問題解決の過程を振り返って考えること
となります。
今日も長くなってしまいましたね。
本日は、先日実施された全国学力調査2016から、中学生の数学問題Bの出題内容を詳しくチェックしてみました。
なお、本記事で紹介している問題の画像キャプチャーは、すべて、国立教育政策研究所からの引用です。