偏差値を1上げるための点数とは?
これまで「偏差値」に関する記事をいくつか書いてきました。
「『標準偏差』って知ってる?実はこの数字がとっても大事なんです」
こんな感じです。
毎月のように実施される模擬試験。その偏差値という数値にたいしてもシビアになってきた人も少なくないと思います。そこで今回は「偏差値を1上げるための点数とは?」というタイトルで記事を書いてみようと思います。
偏差値についてもう一度簡単に基礎的なことを確認しましょう。
偏差値というのは、自分の点数から平均点を引いて、それを受験者の得点分布の度合いを(散らばり具合)を表す数値である「標準偏差」というもので割った数値のことです。そして以前の記事にも書きましたが、この標準偏差という数値が大きいほど、受験者の得点がより散らばっている(分散している)ことを表しています。ですから、「標準偏差」という数字が大きい科目の方が差がつく科目というわけです。
ちなみに、先日の第3回石川県総合模試であれば、各科目の標準偏差は次のようになっています(石川県総合模試のホームページでは、現時点で第3回石川県総合模試の標準偏差が正式に発表されていませんので、何名かの結果表より以下の標準偏差を算出しています。公式発表とは微妙に数値が異なる可能性がありますので、予めご了承ください。
英語 19.9
数学 17.1
国語 16.9
理科 18.9
社会 19.7
この数値だけを見ると、英語が一番差がつく科目だったと言えます。逆に国語が一番差がつきにくい科目だったとも言えます。
ちなみにこの標準偏差は自分で求めることができますよ!自分の模擬試験の結果表を持ってきてみてください!
(自分の得点ー平均点)×10÷標準偏差+50=自分の偏差値
ですから、
標準偏差=(自分の得点ー平均点)×10 ÷(自分の偏差値ー50)
で求めることができます。
さて、この標準偏差。この標準偏差は、実は偏差値を10上げるときに必要な得点を表しているのです。ですから標準偏差を10で割れば、偏差値を1あげるための得点が出てきます。
石川県総合模試であれば、各学校の合格基準偏差値というのが示されていますね。そして自分の偏差値と比べれば、あとどれぐらい「偏差値」を上げなければならないということはわかります。そして、上記のことがわかっていれば、同じテストで、「あと何点とれていたら合格基準に達していたのか」、ということがわかります。
これってテストの振り返りをするとき結構大切だと思います。自分の間違えたところはすでにわかっていると思います。そしてその間違えたところのグループ分け、例えば単純な分け方をするなら、「本来なら解けた問題」「その時は手が出なかった問題」など、間違えた問題とひとくくりいっても、その種類はいくつかあるものです。誤答箇所をじっくり見ながら、この「あと何点という数値」と照らしあわせ、「どことどこを取れば合格基準にのったのか」といったこをイメージしていく。そして次回そのような問題を確実に正解するためにどうしていくのかといった計画をたてていくことは意味あることだと思います。
ぜひ、この記事を参照され、偏差値とうまく向き合って、自分の受験勉強の計画のアップデートに役立ててもらえればと思います。