遊学館高校入試【数学】傾向と対策
私立高校の入試問題について、その傾向を詳しく確認していくシリーズが続いています。今回は遊学館高校入試を取り上げます。すでに星稜高校、金沢高校、北陸学院高校の数学についてはアップ済みですので、上記の学校の受験をお考えの方はそちらの記事をご覧ください。さ、それでは早速遊学館高校入試【数学】を詳しくチェックしていきましょう!!
分野ごとの全体傾向
まずは分野ごとの全体的な傾向です。他高校で出題されていた規則性などの問題はここ数年間の入試では出題されていません。数と式分野からの出題、そして図形問題の出題が多くなっています。詳細は後ほど確認していきます。遊学館高校入試の問題でも小学生で学習したような内容問題が出題されることがあります。例えばある商品の定価を示したうえで、消費税8%込の料金は?といった問題などです。このような問題は今回の集計でもカウントしていません。それでは各分野ごとにもう少し詳しく出題内容をみていこうと思います。
数の性質が多いように見えますが…
数と式の分野からは「数の性質」が一番多いということになっていますが、これには理由があります。昨年度の入試問題の一番最後の問題が、数の性質に関する応用問題だったのです。そのため、そこで一気に出題数が多くなったのです。とはいえ、数の性質に関する問題は出題されていますので、しっかりと学習しておくことをオススメいたします。正負の数の計算問題で遊学館高校の数学はスタートし、平方根の計算問題などが出題されます。因数分解については、2次方程式の計算問題とセットになって出題されることが多いです。続いて方程式分野の確認をしてみましょう。
1次方程式〜2次方程式までまんべんなく
2次方程式の計算問題を筆頭に、方程式の計算問題もよく出題されています。ここでの失点は極力なくしたいところです。応用問題は連立方程式の応用問題が一番出題数は多いですが、一次方程式の応用問題や二次方程式の応用問題など、まんべんなく出題されている印象です。問題の難易度自体は標準的なものが多数です。また、応用問題では、受験生が問題に取り組みやすいよう、ステップが細かく設定されています。また、それぞれに点数が加点されるようになっています。さ、それでは続いて関数分野をチェックしてみます。
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比例・反比例は出ていない
比例・反比例の単元からの出題はここ数年はみられません。関数分野からの出題は1次関数、2次関数からの出題となります。一次関数からは進行グラフの問題なども出題されています。また他単元と融合させたような問題(例えば座標平面上にある図形を一回転させたときの体積を求めるなど)もありますので、数学が苦手な人にとってはちょっと大変な問題もあるかもしれません。取れるところで確実にとっていく必要があります。次は図形分野をチェックしてみましょう。
求角は必ず出題
角度を求める問題が前半に必ず出題されます。数年前までは、平行線と角から1問、円周角と中心角から1問と決まっていたのですが、ここ数年はバリエーションが豊富になってきており、平行四辺形の角度を求める問題の出題もみられます。証明の問題は合同証明・相似証明が出題されています。近年は合同証明、それも穴埋め式の合同証明が多く出題されています。表では「空間図形の基本」と書かれた問題の出題がグラフで表示されています。実は基本問題ではありません。記入欄がなかったため、ここに入れただけで、実際はテスト後半に出題された、難易度が高めの問題です。
資料の整理からの出題がまだない
その他の単元では、やはり「確率」からの出題が目立ちます。一つの大問が確率となっており、なかなか難しい問題の出題も見られています。これまで分析をしてきた高校と一点違うのは、資料の整理からの出題が今のところまだないという点です。資料の整理からの出題は全国的に見ると非常に増えている傾向にあります。もしかしたら今年度入試からいよいよ解禁になるかもしれませんね。
以上、遊学館高校【数学】の出題内容分析でした。