集団塾の夏期講習会は苦戦必死!? 日程調整だけじゃない集団型学習塾の弱点
夏休みが近づいて来ると頻繁に目にすることになるのが、学習塾の「夏期講習会」のチラシ。
しかし今年はコロナウイルス による学校休校の影響を受け、夏休み中も登校が必要な学校が少なくなく、広いエリアから生徒が通うような集団型の学習塾はその日程調整も大変そうな様子です。
県下最大規模の学習塾「能力開発センター」の夏期講習会のチラシを見ても、一部のコース以外の開講状況や日程・時間帯の詳細の記載がない状態となっています。
今年のような状況では、このような日程調整だけでなく、集団型の学習塾は苦戦を強いられるでしょう。
その最大の理由はカリキュラムによる縛りです。
集団型学習塾は、年間カリキュラムが予め決まっており、それにもとづいて各週の学習を行います。そのカリキュラムには各塾のノウハウが凝縮されており、それが集団型学習塾の強みの一つでした。
しかしながら、今回のようなケースでは、カリキュラムがあるが故に、学習進度に遅れが生じる可能性があるのです。
例えばザワナビの高校受験生の中には、コロナ休校期間中に中学3年間の学習内容の大半を学習し終えた生徒をはじめ、主要科目に至っては、大半の生徒が通常であれば中3の冬に学習する内容まで学習を完了しています。
同時に中1・2年の復習も、夏休みに行うような内容は全て完了しています。
これはザワナビが集団型学習塾のように予め決められたカリキュラムで学習を進めていくのではなく、状況に応じて個別のカリキュラムを設定していくスタイルだからできることであり、集団型学習塾にはできないことです。
演習に主軸を置いた学習塾の大半は、ザワナビ同様今年は例年以上のペースで学習を進め、受験対策へと移行していくと考えられます。
その流れに乗り切れないようでは、苦戦は必至です。
集団型学習塾に通い、例えば石川県内であれば附属高校や泉丘高校を受験する予定の生徒であれば、塾の学習とは別に自学でどんどん先取りを行い、数学の三平方の定理の学習は終了済という生徒は少なくないと思いますが、もし万が一塾のカリキュラム通りの学習しかしていないのであれば、今年特有のこのような周囲の学習状況を踏まえた学習への取り組みが求められることを意識してもらえればと思います。