附属の推薦を突破するのは「宝くじ」と一緒??!
前回、金沢大附属高校入試の概要について簡単にまとめた記事をアップしました。そして学力検査について、その平均点や合格者数の情報をご紹介しました。
今回は附属高校の「推薦入試」について。
特に金沢大附属中の方の中には、早い段階から「推薦入試」を意識している方が多く、また毎年下馬評通りに合格しないことから、何かと噂が絶えないのがこの推薦入試です。そこで、推薦入試ではどのように合否決定がなされるのかを本日は見ていこうと思います。
まず大前提として、推薦入試は「面接」がありません。したがって、書類選考一本で合否が判定されます。
では、どういった書類によって合否判定がなされるのかを確認していこうと思います。
まず1つ目。
入学願書。ま、これは当たり前ですよね。氏名・生年月日・現住所などを記入します。
そして2つ目。
調査書。通称「内申書」です。内申書は公立高校入試で用いられているものとほぼ同じ様式です。記入は以下のように記入されます。
・欠席日数 中学3年生12月末日までの欠席日数
・特別活動の記録 該当するものに◯がつけられます。
・学校内外における優れた諸活動等の記録
奉仕活動、研究、社会参加、表彰を受けた行為や活動、部活動、取得資格など、具体的に事実のみ記載
・学習の記録
「評定」はすべての学年で5段階評価。中学3年生の評定は、12月末日までの成績に基づいて記載。
「観点別学習状況」は、該当するものに◯がつけられます
「選択教科」はA、B、Cの3段階評価。
続いて3つ目。
「入学志願者推薦書」です。
入学志願者推薦書には、校内テストの試験結果と、総合所見を記入する欄があります。これらはすべて学校の先生が記入します。
・校内テストの欄
1学期末(もしくは前期中間)テスト以降のものを記載。テストの点数と学年平均点が記載されます。また、各テストにおける5教科最高点(学年トップの点数)を記入する欄もあります。
・校内学力テストの欄
直近3回分の実力テストの点数を記載します。
・総合所見の欄
学習状況や人物・生活態度、その他特記すべき事項を記載します。
そして最後の書類
入学志願理由書。
これは受験者本人が記入します。これは毎年「本校を志望した理由と高校で学びたいこと」について具体的に書きなさい、というものです。
これらの書類に記載されている内容から合否が決定されます。そのどれもが大切なことはお分かりいただけると思いますが、一番よくわからない書類である「入学志願者推薦書」についてもう少し詳しく見ていきましょう。
入学志願者推薦書は学校の先生が記載するものです。附属高校は近年内申重視にシフトしています。そして中学校の先生の生徒評価というものを重視しています。この入学志願者推薦書は、その中学校の先生が受験者の人物評価を行う書面であるため、かなり入念にチェックされるようです。とくに「総合所見」という欄が重要なのだということです。入学志願者推薦書の上部にある、テストの点数は、調査書の裏付けとして利用しているのだそうです。
ちなみにですが、中学校の先生の作文力が低いと不利になるそうです。学校の先生により、やはり総合所見に書く内容、書き方が違うわけで、そにより受け手が受ける印象も違ってくるのですから仕方ありません。そういう意味でも、推薦入試は「宝くじ」みたいなものだと考えた方がいいかもしれません。なお、この入学志願者推薦書の上部のテストにおける「校内学力テスト(=実力テスト)」はあえて「直近3回分」としているのだそうです。
例えば、附属中であれば、直近3回分となると、統一テストと12月の実力テストといったように、一番の山場となる実力テストばかりですよね。これはアエテなのだそうです。
附属高校では、金沢市統一テストの点数も重要な指標としてとらえているそうです。また、この成績については、単に点数だけでなく、成績の推移も見られています。成績が上昇傾向にあるのか?安定しているのか?下降傾向にあるのか?そういったことを踏まえて、その他の資料とを合わせて総合的に判断される。それが推薦入試です。
なんでも、ほぼ丸一日使って判定をしているとのこと。
以上、附属高校入試の「推薦入試」についてのご紹介でした。